中国製太陽光発電に不審な通信機器搭載

 ロイター通信に依れば、中国製の太陽光発電システムの一部に、不審な通信機器が搭載されていたことが明らかになったという。最近9カ月間に複数の中国企業製品から見つかっているそうだ。

 詳細が不明なうえ、米中対立以降の発見が何を意味するのか、慎重に見ていく必要はあるでしょう。しかし、とにかくセキュリティに鈍感で無頓着な日本にも困ったものです。いま、証券口座の乗っ取りが問題になっており、すごい被害額が出ていますが、これなども、日本および日本人の甘さにつけ込んだものです。なにせ世界中でパスワードを盗むメールなどの、送信先の80%が日本向けだそうです。これからは投資の時代だと国民を煽り立てるのは良いのですが、こういう危険性についてはちっとも伝えないし、対応策も企業に取らせません。日本の政治家の多くが敵国の回し者、と言われても仕方が無いかもしれませんね。

 世界のIT化が進む中では、システムにちょっとした障害が出ただけで、大停電や、交通機関の麻痺などが現実に起きています。これまでのように局所的な障害では済まないのです。単純なシステムバックアップだけでは対応しきれなくなっているのです。その意味からも、インフラ設備に関する検証と監視は、もっと真面目に行われるべきです。日本のインフラの老朽化対策が待ったなしの課題ですが、それをいい機会ととらえて、新しいインフラ整備においては、まずこのセキュリテイ対策を加えるべきでしょう。

 ネット社会では、単に国家的な侵略だけではなく、マニアなど個人が面白半分にやってしまうことも充分に考えられるからです。すでに、学生による不正アクセスなどの事例は日本でも見つかっています。自国の防衛は、軍備だけではないのです。社会インフラなど主要設備の保護・監視を進めると同時に、国民の意識を変えさせる教育を真剣に行う時です。手遅れにならないうちに。

令和7年5月25日(日)

 

2025年05月25日|分類:安保, 政治, 社会